第4回 ファミコンパケ絵の世界!! ~その魅力の謎に迫る!!編~


 こんにちは。ファミコン研究家のオロチです。
 今回は普通に語ります。


<イメージを掻きたてたファミコンのパケ絵>

 ファミコンパッケージには独自の魅力があります。たとえば当時のゲームはパケ絵と実際のゲーム画面が違っていて当たり前でした。したがってファミコン少年たちは、パケ絵を見てイメージ(妄想とも言う)を膨らませていたのです。

 中にはあまりのギャップに落胆する者もいましたけどね(笑)

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 ※『マドゥーラの翼』パッケージより


 たとえば小学生のとき『マドゥーラの翼』をジャケ買いしたS君は、ゲーム内の主人公ルシアの姿に「ぜんぜん違うじゃねえか!」なんてまったく言わないタイプでした。むしろ喜々としてプレイしてましたね。

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 もしかしてS君にはドット絵姿のルシアが、パケ絵となんら変わらない姿に見えていたかもしれません……




<ルシアの口は開いているか論争>

 こんなエピソードがあります。

 ルシアは泉で体力を回復することができるのですが、そのとき、S君は「ルシアの口が開いてる!」と言って譲らないんですよ。いやいや、そんなことないでしょとケンカになってしまったことがあったのです(笑)

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 写真ではわかりづらいですが、実際のゲーム画面を見てみると、たしかに回復の泉はチラチラと流れているので、ドットの一部がルシアの顔と重なることによってそう見えなくもないんです。

 でもね……
 僕は気付いたんですよ。
 そういうことじゃなかったんだなって……

 今は、S君の中では「ルシアの口は開いていたんだな」って素直に認める気持ちでいっぱいです。それは彼がたった一枚のパケ絵から妄想を膨らませた結果だったんじゃないでしょうか。いわゆる「感情移入」ってやつですね。 ※1

 そこには、ファミコンの時代のゲームは極端に公式イメージが少なかったって事情も関係すると思われます。とにかく、たった一枚から脳みそが擦り切れるまで妄想するしかなったのですよ。そりゃあ口ぐらい開いて見えますって(笑)  ※2


 ※1 そもそも飲んでるんじゃなくて、浴びてるんじゃない? ってツッコミはしてあげないで下さい(笑)
 ※2 ちなみに本作品は何度か漫画になっていますが(みなづき由宇版、もりけん版等)、当時、S君がそれを知っていたかは謎……




<出て来ないキャラクタすら描かれていた>

 『マドゥーラの翼』には他にも特筆すべき点があります。それはこの黒いおっさん……

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 ラスボスの「ダルトス」なんですが、なんと驚くべきことに実際のゲームには出て来ないのです。化け物姿でしか出て来なくて、とくに説明もなかったんですよ。今、こんなことしたら炎上しちゃうかもしれませんね(笑)


 でも当時、ほとんど問題になりませんでした。(イジられた程度)
 
 それは、ファミコンのパケ絵が、当時のハード性能や容量の関係で再現できなかった理想のイメージや、盛り込めなかった設定などを補う機能も果たしていたからなんじゃないかなって思うわけです。

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 もちろん、すべてのゲームがそうだったとは言いませんが「ゲームの進化=この3つの間隔を縮めること」だと考えるとわかりやすい。

 したがって不気味の谷現象じゃないですけど、この間隔が下手に狭いと逆に気持ち悪いってこともあるんですよね……




<パケ絵には独自の世界観すらあった>

 そう考えるとファミコンのパケ絵に、独自の魅力があってもおかしくありません。たとえばこんなツイートを引用させてもらいましょう。


 『ガーディック外伝』のパケ絵には独自の世界観がありましたよね。

 余談ですが当時、デザイナーがファミコンのパケ絵の依頼を受けた場合、十分な情報を得ていることは稀だったらしいですよ。したがってゲーム内容とかけ離れたパッケージ絵が誕生することもあったそうです。

 いくつか頭をよぎるなあ(笑)


 まさに「時代の妙」ですよね。そういうところもまた魅力なんですよ。ホントに。





<奇跡みたいな時代・奇跡みたいな物体>

 そろそろまとめに入ります。現在のゲームはスマホやダウンロードが主流になりつつあります。つまりパッケージは消えゆく存在なんですよね……

 参照記事:海外流出よりも深刻!? レトロゲーム消滅問題について

 元々ゲームはデータの集まりですから、わざわざパッケージ化して売っているほうが不自然だったのでしょう。100年、200年もすれば「ゲームをわざわざ物体にして売ってる時代があった!」なんて未来人たちに驚かれるかもしれません(笑)

 でも、だからこそこんな奇跡みたいな時代に生まれた奇跡みたいな物体を、僕は大切にしていきたいんですよ。ほら、昔から、大切に育てた娘のことを「箱入り娘」なんて言うじゃないですか。日本人にとってやっぱり箱って格別なんだと思うわけです。


Super Famicom: The Box Art Collection
 ※スコットランド人の熱狂的スーファミマニアが発行したボックスアート集(Amazonリンク)

 もちろん日本だけじゃありません。海外では「BoxArt」と呼ばれ芸術のひとつと見なされてますからね。パケ絵の魅力はワールドワイドなんです。


 ということで次回は紳士のたしなみ 谷間編(2)です(結局は)
 お楽しみに~!

<ファミコンパケ絵の世界 シリーズ>

1.お前は誰なんだ編(1)
2.背景と同化してる薄いおっさん編
3.紳士のたしなみ 谷間編(1)
4.その魅力の謎に迫る!!編
5.紳士のたしなみ 谷間編(2)
6.夜空に浮かぶお月さま編(1)





 ※以下のテーマも更新準備中です。気になるテーマがあったらどしどしリクエスト下さい

 勇者の剣はキラリと光る編、なぜか天気が悪い カミナリ編、ファミコンパケ絵は城でもつ編、敵に捕まってるお姫様・ヒロイン編、ガオーポーズしてる巨大なおっさん編、シュワちゃんのそっくりさん(もしくは本人)編 スタローンもおるでよ!! 他

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『ゼルダメーカー』『MOTHER 4』オリジナルという道を目指す任天堂ファンゲーム開発者、ファンゲームは消えるのか 他


<ニュース>
『ゼルダメーカー』『MOTHER 4』オリジナルという道を目指す任天堂ファンゲーム開発者、ファンゲームは消えるのか (Automaton)
 海外のこういう文化っていい面もあれば悪い面もあると思う。ファミコンとかメガドライブでいまだに新作出し続けているところは素直にすごいと思うけど、一方で、たとえば海外検索エンジンでSuperMarioで検索すると公式より先に、勝手に作られたフラッシュゲームがわんさか出て来た時期もあったよね。その度に「海外はやりたい放題だなあ」と呆れたものだ。文化の違いと一言で片づけられない問題ですね。


北米大手ディスカウントストア650店舗がマリオカートを導入(NintendoLife)
 『マリオカート8デラックス』販促キャンペーンの一環だそうだ。店内BGMもマリオに。売ってやるぞという気合が感じられますね。バナナの皮で滑らないように気を付けてね(←お約束)


<新作>
「みんなでワイワイ!スペランカー」 ファミコン“伝説”のゲームがスイッチで復活 (毎日)
 スペランカー新作。なんだかんだ息が長いなあ。スペランカーについては色々調べているので、ことさら感慨深いです。


<オークション>
オークションで落札された『BANANA』サンプル版が色々すごい(ヤフオク!)
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 たまにあるよね。こういうサンプル版。僕の中では、サンプル版の欲しい度は、ちゃんと専用シールの貼ってあるもの →「 サンプル」という刻印 → 無印 → 誰かがマジックで書いたやつかな(笑) 前者はインテリア的に飾って楽しむこともできるし。たぶん中身の研究目的なんだよね。そういうのすら厭わない情熱には感服する。


<コラム>
ドット絵の巨匠よしみる編2 よそ者を自由に働かせてくれた人の存在 (ファミ熱)
 ツイッターでご活躍を拝見しています
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第3回 ファミコンパケ絵の世界!! ~紳士のたしなみ 谷間編(1)~


 こんにちは。ファミコン研究家のオロチです。

 ファミコンのパッケージ絵の魅力を「一部からタイトルを当てる」というクイズ形式で伝えるシリーズ第3弾です。今回は皆様お待ちかね「紳士(と書いてヘンタイと読む)のたしなみ 谷間編」ですよ。しかも思ったより厳選が困難なため、3回に分けることが決定しました。おめでとうございます(笑)

 したがって「◯◯がない!」系の心配はご無用です。あえて今回、取り上げてないんだなという余裕をもってお楽しみください。

 全7問、まもなくスタートです。

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<第16問>
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 ※ちなみに出題番号はシリーズで通し番号となっております

 まずはこちらをご鑑賞ください。ビキニアーマーって防御力ないよね系の議論はいつの時代にもありましたが、そんな風雅を解さない連中をあざ笑うかのように、赤ビキニ一丁で颯爽と現れた偉大なる人物です。

 さて、このファミコンソフトの名前は何でしょう?
 

<第17問>
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 続いてこちらは叶姉妹ばりのゴージャスな谷間が印象的な人物です。さて、このファミコンソフトの名前は何でしょう?


<第18問>
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 少しマイナーです。金髪の女性がなにやらボールを持ってますね。何かのスポーツでしょうか。さて、このファミコンソフトの名前は何でしょう?


<第19問>
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 キャラクター的にはむしろメジャー。華奢な体に貝殻のような水着を装着した姿。バックの赤は髪の毛です。さて、このファミコンソフトの名前は何でしょう?


<第20問>
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 なんとも包容力を感じるデコルテラインです。コントラストの妙ですね。手前の鋭利な角状の物体が、その肉感性を際立たせているようにも見えます。さて、このファミコンソフトの名前は何でしょう?


<第21問>
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 こちらはディスクシステムからのエントリーです。見るからに通気性バツグンのコスチュームには清涼感が漂っています。さて、このファミコンソフトの名前は何でしょう?

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 いよいよ、ラストの問題です……

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<第22問>
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 この大胸筋と呼ぶにはあまりにも巨大な筋肉で形成されたガッチガチの谷間をご覧ください。Suica1枚入りませんよ(笑) 
 っていうか、よく見たらトップレスじゃないですか。いくらおおらかだったファミコン時代とはいえ(さすがに乳首までは描かれてませんが)、こんなパケ絵がまかり通っていたとは驚きです……

 さて、このファミコンソフトの名前は何でしょう?


 それでは答え合わせです。

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<16問目の答え>
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 『アテナ』(SNK/1986)

 ファミコン界きっての露出狂、じゃなかった(笑)、おてんば娘ことアテナ姫です。彼女のおかげで当時の小学生だどれだけ目のやり場に困ったことか……
 ちなみにアテナ姫が赤ビキニ姿なのは見た目通り、丸腰状態から装備がパワーアップしていく様を表現するためと言われています。なるほど、そんな理由なら仕方ないですね(納得しちゃうのかよ)


<第17問の答え>
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 『銀河の三人』(任天堂/1987)

 PC向けにリリースした『地球戦士ライーザ』の移植作。キャラクターは超能力少女のリミ。デザインは漫画家の永井豪さんです。パッケージの裏の人物紹介を見ると、見事に別人になっているところが一興ですよね(笑)

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 ファミコン時代のキャラクターは同一人物なのに、ゲーム内、パケ絵、説明書、全部違うなんてことはザラでした。そこには当時ならでは事情があるのですが、その話また別の機会にいたしましょう。
 逆に言えば、一人のキャラクターで何度も楽しむことができるのが、ファミコンパケ絵(なんならファミコン自体)の魅力のひとつだったりするのですよ。


<第18問の答え>
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 『V'BALL』(テクノス/1989)

 健康的な水着の金髪お姉さんを中心に躍動感ある男たちが配置された素晴らしいデザインです。このゲームはファミコンの中でも数少ないトラックボール対応ソフトで、対戦プレイがめっぽう白熱しますのでお勧めですよ。


<第19問の答え>
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 『リトルマーメイド』(カプコン/1991)

 ディズニー映画「リトルマーメイド」を題材にしたアクションゲーム。主人公は人魚姫のアリエル。マーメイドらしく貝殻ブラを着用しています。それにしても刺さったら痛そうなお城ですね(笑)


<第20問の答え>
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 『メルヴィルの炎 ムーランルージュ戦記』(学習研究社/1989)

 これは難問だったと思います。教育雑誌で知られる学習研究社(学研)が、かつてリリースしたシミュレーションRPGです。したがってこの女性が一部マニアから学研のおばちゃんと呼ばれていた可能性は否定できません(笑)
 パッケージ学的には、装飾的な枠、お城、カミナリ、光る剣、谷間と、見所の多い秀逸なデザインですね。「メルヴィルの炎」なのに炎感があまりないところなど示唆に富んでいます。さらに言えばムーランルージュはフランス語で「赤い風車」という意味なんですが、なんなら風車感もありません。この、あえて外していくスタイル。素敵です。


<第21問の答え>
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 『ダーティペア』(DISK/バンダイ/1987)

 ファミコン界ではアテナ姫と匹敵するほどの肌色率を誇る二人組です。元々は同名の小説であり、アニメ化され、映画にもなっています(見たことないけどね)。いわゆる版権ものってやつ。ちなみに本作は『レイラ』(dBソフト/1986)とよく混同されるのですが、むしろ『レイラ』のほうがこちらの原作に影響を受けていると言われています。


<第22問の答え>
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 『カルノフ』(ナムコ/1987)

 元祖ムキムキおじさん。オチに使ってすみません(笑)


 ということで、今回はここまでとしましょう。
 また次回、お楽しみに!

<ファミコンパケ絵の世界 シリーズ>

1.お前は誰なんだ編(1)
2.背景と同化してる薄いおっさん編
3.紳士のたしなみ 谷間編(1)
4.その魅力の謎に迫る!!編
5.紳士のたしなみ 谷間編(2)
6.夜空に浮かぶお月さま編(1)





 ※以下のテーマも更新準備中です。気になるテーマがあったらどしどしリクエスト下さい

 勇者の剣はキラリと光る編、なぜか天気が悪い カミナリ編、ファミコンパケ絵は城でもつ編、敵に捕まってるお姫様・ヒロイン編、ガオーポーズしてる巨大なおっさん編、シュワちゃんのそっくりさん(もしくは本人)編 スタローンもおるでよ!! 他
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