海賊版ファミコンとチャイナドリームを叶えた男の物語


 広東歩歩高電子工業(BBK)は、いまやスマホ業界の全世界シェア5位以内にランクインしているOPPOやvivoなどといったメーカーを生み出した大企業である。その創始者・段永平氏は中国では知らないひとがいないほどの立志伝中の人物だ。

 しかし、その知名度は日本では皆無と言っていい。今回はそんな彼と海賊版ファミコンとの意外な関係に迫る物語である。



<偽造ファミコンをヒットさせた秘策>

 ときは1989年――
 北京の真空管工場を辞め、大学院へ入り直していた段氏は、中山市旅遊局が1987年に設立したとある国有企業を訪ねる。のちの小覇王公司だ。そこで段氏は、ずっと赤字続きだという傘下工場の経営を任されることになった。
 
 すると彼はすぐにその手腕を発揮。当時、製造していた海賊版ファミコンにとある秘策を施して販売したところた大ヒット。3年後には10億人民元(当時のレートで約300億円)を売り上げる大工場へ育て上げたのだ。

 その名も「小霸王学習機」である。

shouhaou02.jpg
 画像:Baidu百科

 海賊版ファミコンの製造というのは、要するに任天堂に無許可で勝手につくったファミコン互換機を販売する行為だった。

 一説に、この小覇王シリーズは中国全土で2000万台以上普及したという。驚くべきことに、この数字は本家日本でのファミコンの出荷台数を上回っているというから、任天堂の逸失利益を考えると頭痛が痛い話だ(笑)

 しかし、そのあたりのきな臭い話は別の機会に譲るとして(※1)、今回はそんな中華思想が叶えたチャイナドリーム物語。

 はたして、段氏の施した秘策とは何だったのだろうか!?

 ※1 ゲーム業界と海賊版の関係については一筋縄ではいかないので、ここではあえて多くは語らない



<大成功へ導いた3つのポイント>

 その答えは、この機種の名前を見ればわかるだろう。彼は海賊版ファミコンをゲーム機ではなく学習教材として売ったのだ。ゲームはたまたま出来てしまうが、あくまでもこれは教育機器ですよというスタンスである。
 その証拠に「小霸王学習機」にはキーボードが装備されており、オリジナルの学習ソフトもいくつかリリースされていた。

 さらに分析すると、その成功の影には以下の3つのポイントがあったと考えられる。

 ・ファミコンが正規販売されていなかった
 ・人口が日本のおよそ10倍だった
 ・どの家庭も親が教育熱心だった



 まずは、そもそも中国でファミコンは正式販売されていないとい点が挙げられる。したがってごく初期では都市部の子どもたちを中心に個人輸入販売されたファミコンが普及したようだ。しかし瞬く間に供給不足なるのは火を見るよりも明らか。なぜなら人間が日本のおよそ10倍もいたからだ。

 したがって、もともと知的財産権保護の意識が低いお国柄もあって、瞬く間に海賊版ファミコンが製造されることになる。中国全土へ普及したファミコンのほとんどは不正に製造された海賊版だったと言っても過言ではないだろう。※2

 ※2 小覇王シリーズの普及台数については前述のとおりだが、それを含む海賊版ファミコン全体の中国への普及台数は一説によると7000万台を超えると言われている。これは全世界のファミコン(NESを含む)普及台数をも上回る数字なのだ。もはや、なんも言えねえ(笑)


 また、一人っ子政策の影響で(主に都市部の)家庭のほとんどが一人っ子であり、したがって、たいていの親は教育熱心だったことが挙げられる。当時、彼らの関心はパソコン(ホビーパソコン)へ向いていた。しかし本物は高価すぎて、とてもじゃないが子どもへ買い与えられるような代物ではなかった。そこへ都合良く現れたのが「小霸王学習機」だったというわけである。

 
 さらに、あえてポイントを、もう1つ挙げるとしたらこれだ。

・大物映画スターを起用したプロモーション



 1994年、勢いに乗った段氏率いる小霸王は、学習機の第二世代を発表。プロモーションに大物映画スターを起用し、大々的なキャンペーンを展開。TVCMなどをバンバン流したという。誰のことだか、わかるだろうか?




<世界のジャッキー「海賊版ファミコン」を売る>

 その大物映画スターの正体は……
 日本でもおなじみジャッキーチェーンだ。

 香港で頭角を現し、紆余曲折あってハリウッドで大成功。米国オバマ大統領在籍当時には、晩餐会に呼ばれるなど、国際的にも要人クラスの活躍をみせているジャッキーであるが、まさかランニングシャツ一丁で、海賊版ファミコンの広告塔をしてていたなんて正直、ビックリである……

shouhaou03.jpg
 画像:http://www.bilibili.com


 そして当時、中国で放映されていたTVCMがこちら。





 過去には香港マフィアから命を狙われるなど、数々の壮絶な修羅場をくくってきた彼にとって、海賊版ファミコンを宣伝していたことなど、屁と思ってないだろうが……



<その後、そして現在――>

 話を段永平氏に戻そう。

 彼は小覇王学習機をヒットさせたあと、会社の経営方針をめぐって幹部らと対立してしまう。そして1995年7月、彼は周りの反対を押し切り、数名の部下を引き連れ会社を辞め、同年9月にBBKを設立してしまった。

 ただ、そこは持って生まれた商売の星。同社は協定により1年間は小覇王と同じ業界へ進出することができなかったため、まったく別の分野であるコードレス電話を開発。わずか2年間で中国のトップシェアとなった。

 そして、10数年後にはスマホ業界で大躍進を遂げることとなるのは前述の通りである。こうして、段氏は小さな工場を世界的な大企業へと成長させた英雄として、生きる伝説となったのだ……

shouhaou01.jpg
 公式サイト:http://www.zssubor.net/

 ちなみに段氏と別れた小覇王は着々とブランドを確立。「小覇王学習機」の売り上げこそ1999年をピークに下降するが(というかずっと売れすぎ)、すぐさまwiiのまがい物をつくったり、ビデオCD部門が倒産したりしながら、2017年現在も健在である。

 今度はVR市場へ殴り込みするそうだ。たくましいなあ(笑)



 <参照サイト>
段永平(baike.com)
小霸王学习机(Baidu百科)
其乐无穷的时代过了!小霸王兴衰25年沦为配角(Gamersky)
小霸王开启全国VR高端主机芯片市场 抢占产业风口 (鳳凰財経)

スーパーマリオ 2つの『2』をめぐる物語


<日本版とNES版『2』はまったく別のゲーム>

 1986年6月3日――
 ファミコンブーム真っ只中。『スーパーマリオブラザーズ』の初の続編がディスクシステムの目玉ソフトとしてリリースされた。その名も『スーパーマリオブラザーズ2』である。

 それは続編とはいうものの、グラフィックやサウンドはほぼ『1』のまま。難易度を高くしただけのような代物であったが、発売されるやいなや250万枚を売り上げ、ディスクとしては最大級のヒット作品となった……

mario2to3.jpg


 しかし数年後……
 北米でリリースされたNES版『2』はまったく別物だった。

mariousa2.jpg


 マリオは敵を踏み殺す代わりに、野菜を投げつけるようになっていたのだ。いったい彼に、どんな心境の変化があったのだろうか。

 今回はそんなスーパーマリオの2つの『2』をめぐる物語である。




<とあるメーカーが持ち込んだ試作版>

 ときは1987年春――
 任天堂に入社したばかりの新人社員が、マリオの生みの親・宮本茂(以下敬称略)氏といっしょに、とある試作ゲームをプレイしていた。それは任天堂の初期作品の多くを開発していたSRDというメーカーが持ち込んだ縦スクロールするアクションゲームの試作版だった。

 ブロックを積み上げてゴールを目指す対戦ゲームで、相手を持ち上げ投げ落とすこともできたという。しかし彼は何度も首を傾げた。イマイチだったのだ。ブロックを持ち上げるというアクションは新鮮だったが、当時のハード性能ではこの動きを十分に活かすことができそうもない。

 それに、対戦プレイよりも一人プレイのほうが致命的につまらなかったのだ。

 「改良の余地はある」
 そう言って宮本は静かにコントローラを置いた。

 宮本はSRDの提案してきた縦スクロールを廃し、横スクロールを導入。いっそのことマリオの続編になることも見据えてアイデアを練り、ブロックを持ち上げる動作を、野菜を引っこ抜く動作にすることを思いついた。

 フジサンケイグループから手紙が届いたのは、ちょうどその頃だった。

 今度「夢工場'87」っていうイベントを開催するので、そのマスコットキャラクターでゲームをつくってくれませんか?



 かくして1987年7月――
 『夢工場ドキドキパニック』が誕生した。

yumekoujou01.jpg

 同作品は任天堂とフジテレビの、いわゆるタイアップ作品であった。したがってフジテレビにとってそれは、ただの販促物。内容など二の次、三の次で、とにかく宣伝になれば良かったのだ。しかし、そこは任天堂さん……

 うっかり名作をつくってしまったのだった(笑)





<消えたイマジンファミリー>

 そこで任天堂はこの作品を海外へ売り出そうと考えた。

 『夢工場ドキドキパニック』は発売当時、ディスクシステム全盛期だったため、それなりのセールスを記録したが、それはイマジンファミリー(夢工場のマスコットキャラクター)のおかげではないことくらい、誰の目にも明らかだった。

dokidokipa01.jpg
 ※こちらはオロチ所有の発売記念テレホンカード

 そこで任天堂はひとりの人物に白羽の矢を立てる。同作品のディレクターをつとめた田邊賢輔氏(以下敬称略)である。彼はかつてSRDが持ち込んだ試作ゲームを宮本と共にプレイした、あの新入社員だった。

 もともと作品へ盛り込まれたアイデアがマリオシリーズの続編を見据えていただけあり、それは『スーパーマリオブラザーズ2』として売り出すことに決まった。

 さっそく田邊率いるチームはリメイク作業を開始。マリオシリーズに適したアイテムやキャラクターを追加したり、アニメーションや効果音を向上させたりと修正を加えていった。中でも「キノコを食べて大きくなる」というマリオの代名詞的パワーアップ能力を実装したことが非常に大きなポイントとなった。


smb2nes01.jpg
 
 そして1988年10月――
 ついに完成したのがNES版『SUPER MARIO BROS. 2』である。

 そのポップでカラフルな世界観、軽快でキャッチーな音楽、親しみのあるアートワークは、任天堂の看板であるマリオシリーズに非常にマッチしていた。ごく一部のファンの中には「なぜ今回のマリオは敵を踏みつけて平らにしないのか」と疑問をもつ者もいたが、同作品は1000万本に迫る売り上げを見せ、商業的にも大成功をおさめた。




<アメリカのマリオは優しい?>

 かつて宮本は任天堂オンラインマガジンの取材に対し「マリオUSAが一押し」と語っており(参照)、その元になったNES版『2』(ないし『夢向上ドキドキパニック』)を非常に気に入っていたことが伺えるエピソードがある。

maridoki01.jpg

 かくして、4年間のブランクはあったものの1992年にNES版『2』は日本へ逆輸入されることになった。それが『スーパーマリオUSA』である。

 当初、そんな経緯を知らないファミコン少年の中には「敵を踏み殺さないアメリカ生まれのマリオは優しい」だとか、「アメリカのゲームは生物を殺すことに対して規制が厳しい」だとか、デタラメな解釈を吹聴しているやつがいたものだ(笑)

 はまり道 (アスキーコミックス)
 ※おそらくこの漫画の影響も多少はあっただろう


 しかしここでひとつの疑問が残る……
 そもそもなぜ米任天堂(NOA)は日本版『2』をそのままROM化してリリースしなかったのかということだ。

 その理由についは当時のNOAスポークスマンだったハワード・フィリップス氏が「アメリカ人には難しすぎる」と判断したからだと言われている。

 たしかに同ソフトはコース設計や、毒キノコ、突風などの追加要素が、スーパーマリオに慣れた日本人の上級者向けとなっていた。したがって、しばしば日本版『2』はマリオシリーズにおける「Black sheep」などとファンの間で揶揄されていた。※1

 ※1 米スラングで「奇妙なやつ」「厄介者」という意味

mario2nojaketto.jpg

 しかし長い間、アメリカで「Lost Levels」となっていた日本版『2』もとうとう1993年8月1日にリリースされたSNES用ソフト『Super Mario All-Stars』に収録され、晴れて全米デビューを果たしたのだった。

 現在では、マリオシリーズにおける日本版『2』はルイージにキャラクタ付けを行った最初の作品として見直され、ひいてはマリオシリーズ全体における「キャラクタ性の芽生え」の象徴的作品として再評価されている。




<まとめ>

 最後に、一連の経緯を図にまとめる。

smusa040.jpg

 ※日本版『2』からSNES版『Super Mario All-Stars』までの一連図


 日本版の『2』にせよ、NES版の『2』にせよ、マリオシリーズの中では異彩を放っている存在だ。そのような作品に対して「Black sheep」だの「黒歴史」だのレッテルを貼り、思考停止するのは簡単だが、私はむしろその秘められた物語を紐解くことによって、やや大袈裟な言い方をすれば新たな存在価値を創出できると信じている。

 そんなところもレトロゲームの楽しみ方のひとつではないだろうか……




 参照記事:The Secret History of Super Mario Bros. 2 (wired.com)

第6回 ファミコンパケ絵の世界!! ~夜空に浮かぶお月さま編~


 こんにちは。ファミコン研究家のオロチです。

 皆さん、パッケージに描かれた月を見ただけでファミコソフトが判別できたらロマンチックだと思いませんか。中秋の名月、十六夜、月見酒など、日本人は古来よりお月様を愛でてきました。

moon001.jpg

 たとえばこちらの画像はそれぞれファミコンパケ絵から切り取ったものですが、満月、おぼろがかった月、二十六夜、三日月と、バリエーションが豊富で、日本人の月オタクっぷりが伺えるというものです。
 いちおう確認ですけど、まさか、この時点でわかるひとはいないですよね?(笑)

 問題は全部で11問です。
 ヒントをそえつつ出していきますので、タイトルをお答えください。

 ↓

<第29問>
1tuki0061.jpg
 MSXでリリースされたアクションRPGの続編です。


<第30問>
tuki3030.jpg
 映画が題材のアクションゲームです。すごい剛毛(笑)


<第31問>
0tuki0091.jpg
 お城、キセル、宙に舞う小判……


<第32問>
tuki00310.jpg
 前代未聞のシューティングパズル。


<第33問>
sanma002.jpg
 特徴的な人物が見切れてますね。なんとなく死相が……


<第34問>
tuki0444.jpg
 朧気な月から、おどろおどろしい雰囲気が伝わってきますね。


<第35問>
1sasaranaga0.jpg
 この勇者、眉毛太くないですか?


<第36問>
tuki0151.jpg
 タイトルのわりには控えめなんだなあ。


<第37問>
tuki0081.jpg
 正確に言うとパケ絵じゃないのかも……


<第38問 超難問!!
tuki0181.jpg
 ビルから降りる人影。


<第39問 超難問!!
1tuki0011.jpg
 飛び交うヘリコプター。

 ↓
 ↓
 ↓

 それでは答え合わせです。

 ↓

<第29問の答え>
tuki0060.jpg

 『魔城伝説II 大魔司教ガリウス』(コナミ/1987)

 月の表現として大きければ大きいほど非日常感が増すと言う効果があります。それから「何をカブらせるのか」も大きなポイント。圧倒的に多いのは飛行物、お城、そして人物ですね。

 本作の場合はお城と主人公がカブってますね。古典的で大変素晴らしいパケ絵です。



<第30問の答え>
tuki0050.jpg

 『キングコング2 怒りのメガトンパンチ』(コナミ/1986)

 こちらの場合、カブってるのは主人公であるキングコングと、飛行物でありヘリコプターですね。ファミパケ界における「月とヘリコプター」は、日本画でいう「月と鹿」ぐらい相性がいいようです。
 ただし本作の場合、そこへさらにコナミのロゴがカブったり、「スピードくじ」だの「出たっ2M」ビット」だの色んなシールが貼られまくられてしまってゴチャゴチャ感は否めません。



<第31問の答え>
tuki0090.jpg

 『がんばれゴエモン2』(コナミ/1989)

 ゴエモンまではわかったけど『2』かな。『外伝』かな。それとも『外伝2』かな。迷ったんじゃないでしょうか。こちらも大きく描かれた月にはお城、主人公(武器)、飛行物(小判)がカブっております。ちなみに『外伝2』のパケ絵は夕日。惜しい。


<第32問の答え>
tuki0030.jpg

 『クォース』(コナミ/1990)

 コナミは月が好きですねえ(笑)
 こちらは西洋風の象徴的デザインとなっております。太陽と対比させていることが多いですね。同じような構図に『リトルマジック』(DECO/1990)がありますが地味すぎてカットしました(笑)

tuki01602jpg



<第33問の答え>
sanma012.jpg

 『さんまの名探偵』(ナムコ/1987)

 文珍さんの顔が見切れてなければ難問だったと思います。というか、このゲームのパッケージに月があるのを知ってました?



<第34問の答え>
tuki0120.jpg

 『妖怪道中記』(ナムコ/1988)

 おどろおどろしい雰囲気を演出したいときはドンヨリ雲ですね。ひょんなことから地獄に落とされた主人公の心情を表している気がします。そんな雰囲気とは対照的にナムコらしいかわいらしいキャラクタが、コミカルホラーという独特な世界観を築き上げています。


<第35問の答え>
tuki0140.jpg

 『サンサーラ・ナーガ』(ビクター音楽産業/1990)

 桜玉吉さんがキャラデザした竜を育てるRPGです。オリエント風のトライバル文様を背景に描かれたコミカルなキャラクタがゲーム内容をよく表していると思います。



<第36問の答え>
tuki0150.jpg

 『ムーンクリスタル』(ヘクト/1992)

 夜空に浮かぶ肩から下が薄いおっさんをはじめ、作為的に配置されたキャラクタには、秘められたドラマみたいなものを感じますね。
 男性キャラがのきなみ三白眼気味なのに対して、女性キャラの瞳の異常にでかいというアンバランスさ。タイトルが『ムーンクリスタル』なのに対して、月が異常に小さいというアンバランスさが、見る者に不安感を与えているようにも感じます。

 ちなみに『ダブルムーン伝説』(メサイヤ/1992)のパケ絵にも一応、月はあったんですが、ロゴなのか何なのか中途半端か感じだったのでカットしました(笑)

tuki01300.jpg



<第37問の答え>

 tuki0083.jpg

 『マニアックマンション』(ジャレコ/1988)

 ジャレコが一時期採用していたジャケットレスパッケージ。どうせラベルと同じ絵なんだから透けさせちゃえっていう発想でしょうか。こちらも非常に大きな月にロゴ、飛行物、人物とかぶっている典型デザインですね。


<第38問の答え>
tuki0180.jpg

 『ホステージ』(ケムコ/1989)

 人質を救出する硬派なアクションゲーム。演出はわりと凝っていますがゲーム性のクセが強いっ。この月は内容的にサーチライトとのダブルミーニングともとれますね。味わい深いパケ絵です。


<第39問の答え>
tuki0010.jpg

 『ハドソンホーク』(エピックソニー/1991)

 同名の怪盗映画のゲーム化。横スクロールアクション。こちらも「月にヘリコプター」という形式美がみられ、たいへん風流ですね(笑)
 また、大泥棒、スパイ、怪盗といったダークヒーローに月はよく似合います。

 ということで今回は以上となります。
 昔から満月の夜は事故、犯罪、自殺、出産が増えるなんて学説がまことしやかに語られてますが、少なくとも月には人々を魅了する力があることは確かだと思います。ファミコンのパケ絵に出てくる月にも、何とも言えない魅力があると思いませんか?

 お月見の際には、本物のお月さまの下にファミコンパッケージを並べて酒を飲むというのも一興ですね。
 それではまた次回、お楽しみに!

<ファミコンパケ絵の世界 シリーズ>

1.お前は誰なんだ編(1)
2.背景と同化してる薄いおっさん編
3.紳士のたしなみ 谷間編(1)
4.その魅力の謎に迫る!!編
5.紳士のたしなみ 谷間編(2)
6.夜空に浮かぶお月さま編





 ※以下のテーマも更新準備中です。気になるテーマがあったらどしどしリクエスト下さい

 勇者の剣はキラリと光る編、なぜか天気が悪い カミナリ編、ファミコンパケ絵は城でもつ編、敵に捕まってるお姫様・ヒロイン編、ガオーポーズしてる巨大なおっさん編、シュワちゃんのそっくりさん(もしくは本人)編 スタローンもおるでよ!! 他

第5回 ファミコンパケ絵の世界!! ~紳士のたしなみ 谷間編(2)~


 こんにちは。ファミコン研究家のオロチです。
 
 ファミコンのパケ絵の魅力を伝えるシリーズ。今回は「紳士(と書いてヘンタイと読む)のたしなみ編パート2ということで、例によって谷間だけでファミコンソフトを当てて頂くという、あなたの紳士度が試される内容となっております。

 問題は全部で6問です。
 行ってみよう!

 ↓
 ↓
 ↓

<第23問>
tanima4082.jpg

 まずはディスクシステムからのエントリーです。何か背負っているよう見えますね。さて、このファミコンソフトの名前は何でしょう?


<第24問>
tanima4053.jpg

 続いて、どことなく漂う80年代テイスト。さて、このファミコンソフトの名前は何でしょう?


<第25問>
tanima2001.jpg

 もはや一糸まとわぬ姿です。ただし、青白い肌、鋭い爪、背中の翼などを考慮すると、どうやら人間ではないようですね。さて、このファミコンソフトの名前は何でしょう?
 

<第26問>
tanima4062.jpg

 服の柄が最大のヒント(笑)
 さて、このファミコンソフトの名前は何でしょう?


<第27問>
tanima06.jpg

 続きまして、ファミコンパッケージ学を研究する私が自信を持って一番エロいと言える谷間がこちらです。先に言っておくとハッカー系ではありません。さて、このファミコンソフトの名前は何でしょう?


<第28問 超難問!!
tanima04.jpg

 最後は超難問。これがわかったら立派な紳士(と書いてヘンタイと読む)です。ある意味、このゲームの主人公もかなりの紳士でしたがダークサイドに堕ちてしまったようで残念です。さて、このファミコンソフトの名前は何でしょう?

 それでは答え合わせです。

 ↓
 ↓
 ↓

<第23問の答え>
tanima4080.jpg

 『タイタニック・ミステリー 蒼の戦慄』(学研/1987)

 教育関係の書籍出版で知られる学習研究社(学研)がリリースしたADVゲームです。なにげに学研さんは紳士のたしなみ 谷間編2回目の登場ですよ。さすが一時期エロ本まで手掛けていただけあります。色んな意味で教育熱心なんですね(笑)
 意味ありげ(というか意味あるんですけども)に映り込んでいる謎の飛行物体も、同社が手掛けるオカルト雑誌「ムー」テイストが出ていて素晴らしいです。ちなみに彼女はアンドロイドなので、こんな格好でもぜんぜん平気。それが一番ミステリー。



<第24問の答え>
tanima4050.jpg
 『サイドポケット』(ナムコ/1987)

 ナムコの初期ファミリーシリーズを彩ったカバーガール。「ナムコ姉さん」だとか「ナム子」だとか呼ばれていますが、『スーパーファミリーテニス(SFC)』にマコというそっくりな女性が出演していることから、正式名はマコではないかというのが有力な説です。

mako01.jpg

 彼女がカバーを飾った作品の中で、本作だけ「ファミリー◯◯」じゃないのですが、データイースト作品だったからでしょうか。ちなみに携帯アプリ版には「ファミリービリヤード」なるものが出ています。とにかく奥の深いゲームでしたね。(参照)



<第25問の答え>
tuki0170.jpg
 
 『デビルマン』(ナムコ/1989)

 漫画家・永井豪の代表作です。先生も何気に紳士のたしなみ 谷間編2回目の登場です。さすが紳士の中の紳士やで!



<第27問の答え>
tanima4060.jpg

 『魍魎戦記MADARA』(コナミ/1990)

 コナミがリリースしたRPGです。元々は「マル勝ファミコン」の連載漫画で、最初からゲーム化を視野に入れた展開をしていたようです。キャラクタは麒麟さん。まだら模様の服を着てたのは偶然じゃなかったわけだ(笑)
 マダラはパッケージよりも当時、ファミコン雑誌に載っていたこの広告のインパクトが色んな意味で強かったですね(笑)

madara003.jpg
 
 幼心になんとなく「これは小学生がやってはいけないゲームだ」と察知してました。




<第27問の答え>
sonota004_201704201356542fd.jpg

 『ローリングサンダー』(ナムコ/1989)

 そっち方面ではあまりにも有名なゲーム。束縛の女王ことレイラさんのあんな姿やこんな姿が楽しめるナムコのアーケード移植作です。

 たとえばパッケージでは紫髪だったレイラさん、説明書ではこのような鮮やかな青髪になっています。

ro-ringusanda-022.jpg

 しかしゲーム内ではこんな就活中の女子大生みたいな黒髪なんですよね。しかも顔まで変わってませんか?

ro-ringusanda-001.jpg

 まさに一粒で三度美味しいってやつ。



<第28問の答え>
darenanda0141.jpg

 『田代まさしのプリンセスがいっぱい』(HAL研究所/1989)

 緑ビキニ姿の正体は最終ボスのウルトラ・マージョ(変身前)さんでした。果たしてこのキャラクタを乳だけで言い当てた紳士さんは何人いたでしょうか……
 本作はファミマガ誌面でイメージモデルを募集してました。見事に4人の女の子が採用されたわけですが、それから発売まで1年4か月もかかっており「きっとスタッフの皆さん、苦労したんだな」と、今となっては心中お察しします(笑)

 ちなみに説明書の最後のページには、キャプションも何もない、こんな思わせぶりなカットが掲載されています。こ、こいつ、いったい、何ージョなんだ……

urutorama-jo0.jpg

 /それじゃあ次回もお楽しみにネ!\ (お前がしめるんかい)


<ファミコンパケ絵の世界 シリーズ>

1.お前は誰なんだ編(1)
2.背景と同化してる薄いおっさん編
3.紳士のたしなみ 谷間編(1)
4.その魅力の謎に迫る!!編
5.紳士のたしなみ 谷間編(2)
6.夜空に浮かぶお月さま編





 ※以下のテーマも更新準備中です。気になるテーマがあったらどしどしリクエスト下さい

 勇者の剣はキラリと光る編、なぜか天気が悪い カミナリ編、ファミコンパケ絵は城でもつ編、敵に捕まってるお姫様・ヒロイン編、ガオーポーズしてる巨大なおっさん編、シュワちゃんのそっくりさん(もしくは本人)編 スタローンもおるでよ!! 他

第4回 ファミコンパケ絵の世界!! ~その魅力の謎に迫る!!編~


 こんにちは。ファミコン研究家のオロチです。
 今回は普通に語ります。


<イメージを掻きたてたファミコンのパケ絵>

 ファミコンパッケージには独自の魅力があります。たとえば当時のゲームはパケ絵と実際のゲーム画面が違っていて当たり前でした。したがってファミコン少年たちは、パケ絵を見てイメージ(妄想とも言う)を膨らませていたのです。

 中にはあまりのギャップに落胆する者もいましたけどね(笑)

 darenanda0061.jpg
 ※『マドゥーラの翼』パッケージより


 たとえば小学生のとき『マドゥーラの翼』をジャケ買いしたS君は、ゲーム内の主人公ルシアの姿に「ぜんぜん違うじゃねえか!」なんてまったく言わないタイプでした。むしろ喜々としてプレイしてましたね。

rusia001.jpg

 もしかしてS君にはドット絵姿のルシアが、パケ絵となんら変わらない姿に見えていたかもしれません……




<ルシアの口は開いているか論争>

 こんなエピソードがあります。

 ルシアは泉で体力を回復することができるのですが、そのとき、S君は「ルシアの口が開いてる!」と言って譲らないんですよ。いやいや、そんなことないでしょとケンカになってしまったことがあったのです(笑)

rusia033.jpg

 写真ではわかりづらいですが、実際のゲーム画面を見てみると、たしかに回復の泉はチラチラと流れているので、ドットの一部がルシアの顔と重なることによってそう見えなくもないんです。

 でもね……
 僕は気付いたんですよ。
 そういうことじゃなかったんだなって……

 今は、S君の中では「ルシアの口は開いていたんだな」って素直に認める気持ちでいっぱいです。それは彼がたった一枚のパケ絵から妄想を膨らませた結果だったんじゃないでしょうか。いわゆる「感情移入」ってやつですね。 ※1

 そこには、ファミコンの時代のゲームは極端に公式イメージが少なかったって事情も関係すると思われます。とにかく、たった一枚から脳みそが擦り切れるまで妄想するしかなったのですよ。そりゃあ口ぐらい開いて見えますって(笑)  ※2


 ※1 そもそも飲んでるんじゃなくて、浴びてるんじゃない? ってツッコミはしてあげないで下さい(笑)
 ※2 ちなみに本作品は何度か漫画になっていますが(みなづき由宇版、もりけん版等)、当時、S君がそれを知っていたかは謎……




<出て来ないキャラクタすら描かれていた>

 『マドゥーラの翼』には他にも特筆すべき点があります。それはこの黒いおっさん……

rusia002.jpg

 ラスボスの「ダルトス」なんですが、なんと驚くべきことに実際のゲームには出て来ないのです。化け物姿でしか出て来なくて、とくに説明もなかったんですよ。今、こんなことしたら炎上しちゃうかもしれませんね(笑)


 でも当時、ほとんど問題になりませんでした。(イジられた程度)
 
 それは、ファミコンのパケ絵が、当時のハード性能や容量の関係で再現できなかった理想のイメージや、盛り込めなかった設定などを補う機能も果たしていたからなんじゃないかなって思うわけです。

pakee012.jpg

 もちろん、すべてのゲームがそうだったとは言いませんが「ゲームの進化=この3つの間隔を縮めること」だと考えるとわかりやすい。

 したがって不気味の谷現象じゃないですけど、この間隔が下手に狭いと逆に気持ち悪いってこともあるんですよね……




<パケ絵には独自の世界観すらあった>

 そう考えるとファミコンのパケ絵に、独自の魅力があってもおかしくありません。たとえばこんなツイートを引用させてもらいましょう。


 『ガーディック外伝』のパケ絵には独自の世界観がありましたよね。

 余談ですが当時、デザイナーがファミコンのパケ絵の依頼を受けた場合、十分な情報を得ていることは稀だったらしいですよ。したがってゲーム内容とかけ離れたパッケージ絵が誕生することもあったそうです。

 いくつか頭をよぎるなあ(笑)


 まさに「時代の妙」ですよね。そういうところもまた魅力なんですよ。ホントに。





<奇跡みたいな時代・奇跡みたいな物体>

 そろそろまとめに入ります。現在のゲームはスマホやダウンロードが主流になりつつあります。つまりパッケージは消えゆく存在なんですよね……

 参照記事:海外流出よりも深刻!? レトロゲーム消滅問題について

 元々ゲームはデータの集まりですから、わざわざパッケージ化して売っているほうが不自然だったのでしょう。100年、200年もすれば「ゲームをわざわざ物体にして売ってる時代があった!」なんて未来人たちに驚かれるかもしれません(笑)

 でも、だからこそこんな奇跡みたいな時代に生まれた奇跡みたいな物体を、僕は大切にしていきたいんですよ。ほら、昔から、大切に育てた娘のことを「箱入り娘」なんて言うじゃないですか。日本人にとってやっぱり箱って格別なんだと思うわけです。


Super Famicom: The Box Art Collection
 ※スコットランド人の熱狂的スーファミマニアが発行したボックスアート集(Amazonリンク)

 もちろん日本だけじゃありません。海外では「BoxArt」と呼ばれ芸術のひとつと見なされてますからね。パケ絵の魅力はワールドワイドなんです。


 ということで次回は紳士のたしなみ 谷間編(2)です(結局は)
 お楽しみに~!

<ファミコンパケ絵の世界 シリーズ>

1.お前は誰なんだ編(1)
2.背景と同化してる薄いおっさん編
3.紳士のたしなみ 谷間編(1)
4.その魅力の謎に迫る!!編
5.紳士のたしなみ 谷間編(2)
6.夜空に浮かぶお月さま編(1)





 ※以下のテーマも更新準備中です。気になるテーマがあったらどしどしリクエスト下さい

 勇者の剣はキラリと光る編、なぜか天気が悪い カミナリ編、ファミコンパケ絵は城でもつ編、敵に捕まってるお姫様・ヒロイン編、ガオーポーズしてる巨大なおっさん編、シュワちゃんのそっくりさん(もしくは本人)編 スタローンもおるでよ!! 他

【←Prev】 【↑PageTop】 【Next→】
このブログについて
転載禁止01
このブログについて


プロフィール
管理人:オロチ
Twitter:oroti_famicom

取材,執筆,コレクション貸出などの依頼はこちらまでお気軽にお問い合わせ下さい。


情報提供窓口

月別アーカイブ
過去の記事
(ランダム表示)
Powered by 複眼RSS
お知らせ
オロチの小説
カクヨムにて公開中!
QRコード
QR