オロチのファミコン収集記 16


 今日も見た。正直2ヶ月ぶりくらいだったけど。どこか知らない街で発見するのだ。おお、あんなところに玩具屋がある。胸おどらせ店内に入ってみると、でたー!

 見たことも聞いたこともない幻のファミコンソフトたちが、棚にズラーっと置いてあるわけ。頭のデータがぐるぐる回り始める。これは正規品か。パチ物か・・・信じられん。見たことない。大発見だ。僕は何度もそのパッケージを見ては大量の汗を流す。
 こんなの持ってない。欲しい欲しい欲しい。しかしなぜかいつも所持金0円なのだ。いや、正確に言うと、明確な理由はわからない。とにかくいつも買えないのだ。
 このチャンスを逃すともう2度とこいつとは巡りあえないだろう。なんとかしなければ。どうしよう。あせる。でも手に入れることができない。あせる。そうやって迷ってるうちに目が覚めるのだ。あれ?

 こんな夢を僕はここ10年ぐらい、ものすごいペースで見てる。ファミコンを集め始めて以来ずっとだ。僕の夢はたいてい僕の生まれ育った地元が舞台なんだけど、ファミコンの夢に限ってはどこか知らない街で、シチュエーションもだいたい同じ。知らないお店に入ると見たことないファミコンソフトがあって、やったーと思ってると、なんか知らんけど買えなくて、ガッカリするという内容だ。で、目が覚めると本気で悔しかったりするのよ。ああバカみたい。

 まあ最近はさすがに「いつものか」って感じなんだけど、自分でもバカみたいだと思う。そんなにファミコンが好きなのか俺は。夢に出てきちゃうほどって。
 そりゃあ僕だってコレクターのはしくれだし、夢と同じような思いはさんざんしたさ。それこそ数え切れないくらいね。それなりのファミコンサイトだって持ってるし、雑誌の取材を受けたことだって何回かある。
 でも恥ずかしいから夢にまで出てくるなっての。しかもなんで、いつも同じシチュエーションで、同じオチなんだよ・・・

 神様。せめて夢の中だけでもお宝をゲットさせてください!


 ということで「オロチのファミコン収集記」シリーズは今回でおしまいです。皆様、長い間ご愛読ありがとうございました。次回からは「オロチのファミコン新生活」シリーズがはじまります。楽しみに待っててね。(ほんとかよ)

オロチのファミコン収集記 15


 巨大な壁を前にして、僕は基本的な疑問に立返っていた。そもそもファミコンソフトの総数っていくつなんだ。思えば僕がファミコンを集めだした理由がそれだった。その疑問を解決しようと誓ったあの日以来、ファミコンをもらいまくり、買いまくり、資料をかき集め、ここまできた。そして今では、わかったような顔をしている僕だが、実はハッキリ答えることができない。
 こうなったらぶっちゃけて言おう。知らないのだ。

 もっとも一般的に言われてる(非売品やウラ物を除く)総数は1252本なのだが、書籍やサイトによってその数は様々。パッケージ違いやバージョン違い、付属品違いのものや、NHK学園などいちおう市販はされてはいたけど微妙なもの(いちおう特殊ROM?)は含まれてなかったりするのである。

 僕が初めて手に入れたファミコン総覧本「大技林」では総数が全1240本となっていたし(その後、全1246本に修正されたらしい)ファミコンソフトを全部網羅したバイブル的資料である「ファミコンプリート」では全1249本、似たような資料本「ファミリーコンピュータ 1983-1994」では全1252本となっている。
 一方、ネット大百科「wikipedia」では総数が全1251本となっており、パッケージ違いやサウンドウェアシリーズを含めたデータベースサイト(こちら)では全1260本とある。
 公式発表がないから、みんな自己判断で総数をはじき出しているのが現状だ。

 さて2008年を迎えようとしている現在、僕は特殊ROMの壁をあと一歩で乗り越えられるところまで来た。記念すべきメモリアルイヤーである2003年から早5年。ナメクジにさえ追い抜かれそうな勢いでゆっくりと、それでいて確実に登ってきた。しかしその壁を越えても、その先にはディスクの壁という、さらに巨大な壁がそびえたっているし、またさらにその先には裏物の壁、非売品の壁が蜃気楼のようにゆらめているのが見える。え、登るの。俺が?

 未だに半信半疑。だって頑張りたくないじゃない。気楽に行きたいのだ。前を向いてね。でも、見てしまうんだな・・・

オロチのファミコン収集記 14


 2003年、僕の前に立ちはだかっていた3つの砦はこいつらだ!

「サマーカーニバル’91烈火」
プレミアソフトの中でも1位2位を争う人気ソフト。僕との因縁話はファミコン収集記12で紹介したとおりだ。これは名古屋大須のとある小さな店(今はもうつぶれてしまった)で見つけ、死ぬほど迷った挙句(貧乏だったので)、1ヶ月後に2万円くらいで購入した。

 「囲碁指南94」
いわゆるコレクターズアイテム。こいつは意外な方法で僕の元へとやってきた。なんと我がホームページの古参である、とある方が気前よくプレゼントしてくれたのだ。勝手に名前を出すわけにはいかないので伏せさせてもらったが、今でも本当に感謝しています。ありがとうございました。

 「囲碁名鑑」
これこそ完全なるコレクターズアイテム。また囲碁かよと思ったかもしれないが、ファミコンコレクターを目指す者の前に、最初に現れる壁は「囲碁の壁」だという話は有名である。
 これは東京へライヴしにいった帰りに、秋葉原のとある名物店で購入した。そのときの報告が我がスレッド式ファミコン掲示板の雑談スレッドに残ってるので見てみてね。
 
 こうして僕は2003年6月、ファミコン生誕20周年の記念すべきメモリアルイヤーに通常ROMコンプという1つの目的を達成したわけだが、それがどうしたというのだ。僕は最初の壁を乗り越えたにすぎなかったのである。

 どういうことかというと、こういうことだ。僕はあえて「通常ROMコンプ」というのを1つの目標とした。ファミコン本体に何も経由せず普通に差し込むことのできるROMのことを通常ROMとしたのだ。だったら何か経由しなければいけないもの(カラオケスタジオシリーズ、なんてったってベースボール子ガメROM、データック専用ROMなど)は特殊ROMだ。つまり囲碁の壁の向こうには、さらに巨大な特殊ROMの壁があったのだ!

オロチのファミコン収集記 13


 21世紀はじめ僕が見つけたパラダイス。それはまだ参加無料だったyahoo!オークションである。僕はそこで重複してるものをまとめ売りなどし、そのお金で自分が持ってないものを買い求めたのだ。それは魔法のリサイクルだった。みるみるうちに僕のファミコンの贅肉が新たな細胞へと生まれて変わって行くのだから最高である。便利、カンタン、気持ちいい!

 しかし毎日バカみたいに東海エリアの玩具屋をまわった日々、未知なるファミコンを発見したときの喜びを思い出すと、なんだか味気ない気持ちにもなった。それはあまりにヒマだった僕だけの特権だったはず。しかしオークションの前では皆、平等。むしろお金持ちが、さらにファミコンを集めやすくなっただけの話だ。

 一方、貧乏な僕は有料化とともにyahoo!オークションをやめてしまった。月々300円が払えなかったわけじゃなく、引越しによるネット環境の変化が原因だった。それからファミコンが20周年を迎えるまで、一体僕は何をやっていたのか、今となってはあまり憶えていない。そして某ゲームメーカーに営業として就職するのだった。

 気がつけばファミコンメモリアルイヤーである2003年。僕のファミコンコレクションは通常ROMコンプまで残り3本になっていたのだった。

オロチのファミコン収集記 12


 そもそも僕が秋葉原へ初めて行ったのは大学生のときで、1997,8年くらいだろうか。そのころ僕はJAZZ研究会なんていうお洒落なサークルに所属していた。なぜか部長が極度のキーボードマニアで「ヴィンテージ物は東京でしか修理できない」なんていう訳のわからない理由から、サークルの皆と東京に繰り出したとき、秋葉原に寄ったのが初だったと記憶している。

 そのときの忘れもしない出来事といえば、あのプレミアソフトの代表格であるサマーカーニバル’92 烈火がなんと箱説1200円で売られていたことだ。まだプレ再評価時代みたいな時期だったので、どこの店も、何にどんだけの値をつけていいのか、よくわかってなかったのかもしれない。僕は小躍りしながら買って帰ったと言いたいところだけど、なんとほぼノーリアクション・・・
 むしろ「これ持ってないけど、ちょっと高いな・・・」みたいな反応だった。アホか。買えっ!ああ、あのときに戻りたい。本当に僕は何も知らなかったのだ。(店もね)

 そんな話ならいくらでもあるんだけど、もう1つ忘れられないのは百の世界の物語。これもまたプレミアソフトの代表格で、僕が10代の大学生だったときの話。ファミコン集めを意識し始めたころだったかな。
 すごいマイナーな地元のゲーム屋に箱説300円くらいで置かれていたこいつをみつけたのだが、他にも同じようなファミコン後期の作品が30本くらい売られていて、あくまでもその1つに過ぎなかったって感じだった。で、とにかく持ってないソフトを買おうってなったのだ。しかしそこは貧乏学生。全部買って帰るという荒業はできないので、5本くらいをピックアップした。残念ながらその中には、百の世界の物語は含まれなかったが、まあ最初だから大目に見てやって下さい。
 数日後、僕はまたその店に足を運び、5本くらい選んだ。そのとき、百の世界の物語をその5本に入れようか一瞬迷ったのだ。時間にしておよそ0.5秒。
 「これ、持ってないけど、よく見かける気がするし、今回はやめとうこう・・・」って、アホか!そのあとお前は、こいつをショーケースの中でよく見かけることになるんだってば!頼む。買ってくれ!

 そして数週間後、その価値を知った僕が慌てて店に戻ったときには既に遅し。百の世界・・・だけが見事に姿を消していたのだ。おそらくその価値を知る第三者が、鼻の穴を広げながら買い去っていったに違いない。うーん、くやしい!

 結局それぞれ僕は数万円をはたいて、数年後に購入することになるのだが、その悔しさたるや筆舌に尽くしがたい。いずれにしてもこの2本は僕にとって、もっとも因縁深いソフトであることは間違いない・・・

 そんなこんなで僕は21世紀を向かえ、とあるパラダイスを発見するのだった。
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