3才児に『スーパーマリオメーカー』をやらせてみた結果……


 うちの3才になる次男は仮面ライダーが大好きな甘えん坊だ。同じ年齢のときには既にファミコンをやっていた長男と違ってテレビゲーム自体にまったく興味を示したことがなかった。いつも、変身ベルトを巻いてひたすら剣を振り回しているか、バババババとかいいながら銃をぶっ放している。おかげでうちは“銃刀法違反で捕まるんじゃないか”と思うくらい武器であふれてるのだ。(全部本物だったらね)

 しかし、そんな次男が何を思ったのか『スーパーマリオメーカー』をしきりにやりたがるようになったのだ……

Wii U Game Pad Shiro (仮称)

 仕方がないのでゲームパッドを渡してみたところ驚いた。器用にタッチペンをつかってブロックを描いてるじゃないか。お兄ちゃんがやっているところを何度も見ていたということもあるが、次男は妻のiPadをよく触っているので(たまにYoutubeなどを見せている)、タッチ操作に慣れているのだろう。スケッチブックに落書きでもするように(ひとつひとつ丁寧にパーツを置くというよりも)、ぐるぐる描き殴ってるって感じなのだ。
 マリオメーカーはそんな幼児が無造作に描いた落書きですらいっぱしのゲームに仕立ててみせる。僕が驚いたのはむしろそっちのほうかもしれなかった。

 レッキングクルー、ロードランナー、バトルシティ……

 ファミコンにもエディットモードを搭載したソフトはいくつかあったけど、こんなにも容易く3才児の好奇心を受け入れてみせるソフトなんてなかった気がする。しかも次男は短時間で、自分でつくった面をプレイして遊べるようにもなっていた。
 おそらく意味はわかってないだろう。なんせゲームに触れるのも初めてなんだから。アナログスティックの→とAボタンしか押せなくて、彼のマリオはいつも即死だ。でも本当に楽しそうにキャッキャ言いながら「つくる」「プレイ」をくり返してる次男を見て、もしかして意味をわかってやってるのかなって考えたら、ひとつの言葉が頭に浮かんできたのだ。

 ――かつて、ゲーム&ウオッチの生みの親として知られる横井軍平氏は「ゲームに説明書は要らない」と言っていた。綺麗なものは良いアイテム。トゲトゲした奴は悪者というように、キャラクタが説明(HOW TO PLAY)になるべきだと。

 この言葉と出会ったとき、僕は正直「初期の単純なゲームならそうだよね」ぐらいにしか思わなかったけど、次男がWiiUでキャッキャ楽しんでいる姿を見て、あ、そういうことだったのかって思ったのだ。

 いや、もしかしたら、初めてテレビゲームに触れた、まだおむつが取れたばかりの幼児が、しれっとマリオメーカーで遊べている状態を理解する言葉が他に見当たらなかっただけなのかもしれないし、逆に、そんなことは誰でも知ってる話なのかもしれない……

 でも、ずっとファミコンで止まってる僕にとってそれは感慨深い発見なのだった。



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