幻の早うち練習器「ファミコントレーニングラムネ」の謎 【ファミコン駄グッズの世界】


◆驚きの高額落札 ◆

 先日――
 ファミコンの「ABボタン」が驚きの値段で落札されていた。

【未使用品】1980年代 当時物 コスモス ガチャガチャ ファミコン ABボタン ( 古い 昔の ビンテージ 高橋名人養成ボタン 駄玩具 駄菓子屋 )(ヤフオク!)
kosumosutakahasiyousei0.jpg

 これはコスモスの所謂インチキガチャグッズの一種であり、タイトルに記されているABボタン、あるいは「高橋名人養成ボタン」は正式名称ではない。

 それにしても高額である……
 私は複雑な心境で、オークションが終了するのを見届けていたのだった。



◆コスモスよ永遠に◆

 コスモスマニア御用達の書籍「素晴らしきインチキ・ガチャガチャの世界」に掲載されている台紙コレクションによると、本品の正式名称は「はやうちトレーニングマシン」である。

hayauttitore-ning.jpg
 引用:「素晴らしきインチキ・ガチャガチャの世界 コスモスよ永遠に」( 双葉社/2014年)

 高橋名人を思わせる雰囲気の人物が「あたたたたたたっ」と言いながら連打している絵が、いかにもコスモスらしい味のある仕上がりだ。インチキガチャのくせにプレゼントキャンペーンを開催していたようで、以下のような文言が記載されていた。

 抽選で30名にツインファミコンプレゼント
 応募券5枚一口にして送ってね
 しめきり昭和61年11月30日

 出品物を改めて確認すると、同様の応募券が付されていることから、やはり「はやうちトレーニングマシン」と見て間違いないだろう。この文言から同グッズは少なくとも昭和61年、つまり1986年頃に出回っていたことがわかる。



◆コンプREX ◆

 はやうちトレーニングマシンと言えば、ファミコン駄グッズの一級資料として知られる、まんだらけ発行「コンプREX02」の表紙になっていることにも言及しておきたい。

konpurekkusu02.jpg
 
 本書では「連射ABボタン」として紹介されていた。
 
famicomramne04.jpg

 開始価格1500円となっている。



◆ファミコン早うち練習器◆

 さて、ここからが本題。

 実は私オロチは、このコスモス製「はやうちトレーニングマシン」と非常に良く似たものを所持しているのだが、それがいったいどういう代物なのかサッパリわからなくて困っていたのだった。かつて、フルタ製菓より発売されていた、その名も「ファミコントレーニングラムネ」である。

famikontore-ning04.jpg

 左中央部に「早うち練習器入り」という文字が見えるだろう。

 それがこちら。

famikontore-ning05.jpg

 はやうちトレーニングマシンとの違いは、片方が十字ボタンになっていることくらいだろうか。さっそく取り出してみよう。


famicomramne01.jpg

 何度かボタンを押してみたが、やけにバネが効いており、実物とはずいぶん感触が違った。練習になるかどうか疑問であるが、ストレス解消グッズくらいにはなるだろう……



◆フルタ製菓の回答◆

 こちらが全体像と裏面の様子である。

famicomramne03.jpg
 ※箱の大きさは15㎝くらい

 正直言って当時、売っていた記憶がなく、オークション等の市場で見かけたこともない。それどころか「コンプREX02」をはじめとする資料にも載っておらず、当然、ググっても何も出て来ない。ファミコン人生35年の中で、この1個体にしか巡り合ったことがないくらい、私の中では幻級の一品である。

 ダメ元でフルタ製菓へ問い合わせたみたところ、調べて折り返してくださったのだが、残念ながら社内に資料が残っておらず当時を知る者もいないとの回答だった。まあ、そうだよな、諦めて他のことしてたらスマホが再び鳴ったのだ。
 
 ――実は、わかったことがあったのです。

 さきほど対応してくださったフルタ製菓の担当者さんだった。話によると、この商品は1987年に100円で売っていたものらしい。たったそれだけのことあるが、わざわざ再連絡してくださったのだった。丁寧な対応をしていただき感謝しかない。



◆さいごに……◆

 告白しよう。私は当初、これを「はやうちトレーニングマシン」の元ネタ的存在なのではないかと推測していた。インチキが売りのコスモス社のことだからきっと何かをパクっていたはずと……

 しかし実際は87年に販売されていたというのが公式見解だったのため、むしろ「ファミコントレーニングラムネ」のほうが遅かったのだ。正直、少しガッカリしたのは内緒である。でもよく考えたら、そもそもが、両方ともファミコンのコントローラを元ネタにしているわけで、どっちがパクリとか、そういう問題でもない気がしないでもない(笑)

 当時は同時多発的に、この手のグッズが大量発生していたのだろう。そのあたりも含めて調査を続行していきたい。



orotima-ku1.png駄グッズ系は鬼門!!
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[ 2018/06/12 15:23 ] 謎・調査シリーズ | コメント(6)
 ブログパーツ
このラムネ。。。関西では売ってましたね。フルタって大阪の会社でしたよね?
6352. [ 2018/06/12 18:58 ] [ 編集 ]
パッケージで異様に推されてるメトロイドが86年だから87というのは納得だね
6353. [ 2018/06/12 19:52 ] [ 編集 ]
6352です。
ラムネの件、うろ覚えではあるのですが、私が持っていたのは赤だったかもしれません。
少なくとも青では無かったと思います。
ただ、2個以上持っていたような記憶が無いので、すぐに廃番になったのでは?とも推測します。
Aボタンはともかく、十字ボタンがアレですからね。怒られてしまったのかもしれませんね。
87年のフルタといえば、黄金期ですね。ドキドキ学園がめっちゃ流行ってました。(笑)
ドキドキ学園は100円で3つ買えたので、ラムネは一個だけしか買わなかったのかもしれません。
ゲームと関係無い話ですみませんでした。
6354. [ 2018/06/12 20:52 ] [ 編集 ]
たしかにフルタ製菓は大阪の会社です。なるほど。もしかしたら関西地方限定だったのかもしれません。私は愛知ですから当時見たことないのも無理はない。そしておっしゃるとおり、任天堂の許可を得ていなかった可能性が高いのです。というのも、私は念のためにファミコン駄グッズの中では有名なロッテのファミコンチョコについても調べてみたのですが、そちらのほうは箱に「ファミコン・ファミリーコンピュータは任天堂の商標です」という例の文言が記載されていました。
そして十字ボタンがまずかったのでは、とのご指摘、言われてみれば十分考えられますね。短期間で販売が終了してしまったが故に、いわゆる黒歴史となってしまっていて、社内に資料が残ってないのかもしれません。貴重な情報ありがとうございます!
6355. [ 2018/06/12 22:08 ] [ 編集 ]
ドキドキ学園、懐かしい。
私はいまでも何枚かシールを持ってますよ。当時のフルタ製菓のほかのラインナップにまで目がいってませんでした。そのようなところからも、何か手がかりがつかめるかもしれませんね。
6356. [ 2018/06/12 22:11 ] [ 編集 ]
6352です。
黒歴史だとしたらごめんなさいフルタさん。大好きですよフルタさん。
そういや、以前の家庭内通貨フルタは大爆笑しました。またよろしくお願いします。

さて、○○地方限定や先行発売といえば、昔ロッテは関東地方と東海地方でよく先行発売をやっていました。ビックリマンスナックとか関西に売ってなくって、ビックリマンアイスなんかもアイスシーズンを遥かに超えてから上陸しました。
ビックリマンチョコにいたっては滋賀県でしか作ってないのに新シリーズは関東先行発売ばかり。やっぱ大人の事情なんでしょうかね。
コロコロコミックに特集載ってるのに関西で売ってなくて悔しい思いをよくしていました。
フルタはどうなんでしょうかね?
限定発売というよりは販売網的に関西だったのでしょうかね?
関西地方以外に住んでいた方でラムネの存在覚えている人いないですかね?
昔のコロコロやボンボンあたりにもラムネの情報ないかなぁ?
6357. [ 2018/06/13 00:11 ] [ 編集 ]
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