誰も使わないファミコン用語


 スーパーマリオの移動できる最小単位のことを僕たちは1マリオと呼んでいる。いわゆる1ドットのことなんだろうけど、当時、僕たちはそんな専門用語など知らなかったから、1マリオと言っていた。そもそもそんな単位は、普通にマリオをやってるくらいじゃ必要ないだろう。でも僕たちは「あと1マリオ右でジャンプだ」とか「惜しい。2マリオ左だったな」とか普通に使っていた。それほどまでに細かい操作が要求されるようなプレイを楽しんでいたのである。
 するとそれはいつしかスーパーマリオの枠を飛び越えて、別のゲームでも使われるようになった。とくに僕たちがハイパーオリンピックを遊ぶときの会話に、その単位は飛び交う。このゲームの幅跳びは、踏み切り板のギリギリでジャンプすると、飛距離が異様に伸びるという特徴があった。当然皆それを目指してジャンプするわけだが、なかなかうまくいかない。そんなときは「うわ、あと1マリオ手前だ」とか「2マリオ早かった」とか言うわけだ。じゃあ、うまく踏み切ったときは皆なんて言ってたんだろう・・・
 そんなときは声を合わせ「ジャストマリオ~!」って叫んでいたのだ。たかが幅跳びで大盛り上がりである。

 このように言葉は必要だから造られる場合が多い。ファミコンに関するある概念を他人と共有したいのに、適当な言葉が見つからない。そんなときは造るしかないのである。でもそれはあくまで仲間内にだけ通じるマイナーな言葉にすぎなかった。ただしマイナーなのは言葉のみ。その「ある概念」自体は普遍的なものだったに違いない。
 僕は本当のオリジナリティとはありふれてなければならないと思っている。つまりそれぞれイメージは違えど、一人ひとりの中にありふれている概念を、カタチにできているゲームこそ、本当のオリジナリティあふれるゲームなのである。
 そして本当のオリジナリティあふれるゲームは、心の底から共感でき、感情移入でき、エキサイトできるはずなのだ。

 それは言葉にも言える。誰も使わないようなマイナーな言葉にこそ、最高のオリジナリティがあり、心の底から共感でき、笑えるのかもしれない。そしてそれを全国から募集し、まとめてみたら面白いのかもしれない。つまり、そんな思いで作ったのが我がサイトの人気コンテンツ「誰も使わないファミコン用語」なのである。
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ブログ見ていただいてありがとうございます。

1マリオですかぁ…
私は1チョン(十字キーをチョンって押す)でしたww
でもそれ、スーファミの話なのですorz
29. [ 2007/08/08 22:00 ] [ 編集 ]
あ、どうも。
コメントありがとうございます。
やっぱり人によって色々呼び方ありますよね。
30. [ 2007/08/08 22:26 ] [ 編集 ]
1マリオ的な言葉は、
ファミコンやスーファミに限らず
プレステやDSにもあるんでしょうね。
まとめてみたら面白いかも(笑
31. [ 2007/08/08 22:30 ] [ 編集 ]
僕ら世代では、生まれの時点で既にPCがあって当たり前の時代ですからねぇ……

「あと1ドットだけ」という話題が出るような子なら「ドット」or「ピクセル」の語彙があって当たり前ですから、「~マリオ」なる単位は生まれようがありませんね。

私の場合は、小6の段階で「スプライト(8ピクセル四方)」「ブロック(16ピクセル四方)」という単位を使っていましたよ。
1558. [ 2012/10/13 19:52 ] [ 編集 ]
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